例えば、マニュアル本とは本の権威を頼りにして体験をシュミレーションしてみる。
サイードはテクストの組織的な権威を好むのは、人間に共通する弱点と主張。
テクスチュアルな経験は、体験のインパクトは弱まり、
体験から事件性を奪ってしまう。
「危機的」状況において、旅行のガイドブックのおかげで不安が減る。
しかし、本の内容を抜きにして、なにも体験できなくなるという弊害もある。
本来の「見る」→「知る」であるはずが「知る」→「見る」への逆転が起こる。
「テクスチュアルな姿勢」が有効になる時は
「それで成功がもたらされたとき」
到底できないと思われていたことがうまく処理できたとき。
著者の本は、読者がこれから体験することに影響を与えるが、
読者がその体験をし終えると、今度は読者の体験が、
著者の次の本の内容に影響を与えている。
エピソード
ある西洋人のオリエントに関する書き物は、
それを書いた「特定の作者の独創性」の産物のように見えて、
実は「言説の実体としての存在の重み」の産物にすぎないということになる。
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